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北朝鮮の弾道ミサイルの発射試験場として、その東側に日本海を有する東沿岸の射場は、弾道が日本列島を横切る欠点を除けば理想的な立地条件を満たしている。
このため、過去2回、舞水端里から東に向けて三陸越えの発射試験を行っている。今年(2012年4月13日)は、東倉里から南向きの発射試験を行って失敗したことから、再び、東に向けて発射する可能性は依然として残っている。
舞水端里~横田基地間の射程に対して、舞水端里~三沢基地のそれは、30[km] ほど短いだけで、弾道の特性として大きく異なるものではない。以下に、両弾道の主要な特性を示す。
表1 首都圏及び三陸沖に飛来する弾道の主要特性 | |||||
基 地 → | 横田基地, 射程 1,020 [km] | 三沢基地, 射程 990 [km] | |||
弾 道 → | 低ロフト角 | 高ロフト角 | 低ロフト角 | 高ロフト角 | |
ペイロード 700 [kg] |
ロフト角 | 29.2 [deg] | 59.4 [deg] | 27.7 [deg] | 60.4 [deg] |
飛翔時間 | 449 [s] | 693 [s] | 433 [s] | 703 [s] | |
最大弾道高 | 136 [km] | 390 [km] | 125 [km] | 403 [km] | |
再突入速度 | 3,100 [m/s] | 3,050 [m/s] | 3,100 [km/s] | 3,050 [km/s] | |
弾着速度 | 1,210 [m/s] | 1,940 [m/s] | 1,240 [m/s] | 1,960 [m/s] | |
ペイロード 1,000 [kg] |
ロフト角 | 39.5 [deg] | 50.1 [deg] | 35.9 [deg] | 53.6 [deg] |
飛翔時間 | 507 [s] | 594 [s] | 476 [s] | 620 s] | |
最大弾道高 | 188 [km] | 277 [s] | 161 [s] | 306 [s] | |
再突入速度 | 2,930 [m/s] | 2,920 [m/s] | 2,940 [m/s] | 2,900 [m/s] | |
弾着速度 | 1,580[km/s] | 1,800 [m/s] | 1,490 [m/s] | 1,850 [m/s] |
図1 「Google Earth」 上に表示した弾道 |
図2 経過時間対飛翔距離 |
飛翔時間:Loft_Lo 443"(7':23") Loft_Hi 703"(11':43")
図3 経過時間対飛翔高度 |
最大弾道高:Loft_Lo 125 [km] Loft_Hi 403 [km]
図4 弾道側視図 |
Hi - Lo 最大高度差:278 [km]
図5 飛翔距離対加速度 |
図5に示したように、Loft_Lo では、高度 5.8[km]で加速度(減速)はピークに達するが、Loft_Hi では、通過大気経路長が短いため、着弾するまでにピーク加速度点は現れない。
図6 飛翔時間対対飛翔速度 |
再突入最大速度:Loft_Lo 3.104 [km/s](at 高度 = 34.0[km])
Loft_Hi 3.057 [km/s](at 高度 = 27.2[km])
図7 飛翔距離対加速度 |
図8 飛翔距離対飛翔速度 |
弾着速度(着速): Loft_Lo 1.242 [km/s] Loft_Hi 1.956[km/s]
図9 飛翔時間対飛翔距離 |
飛翔時間:Loft_Lo 476"(7':56") Loft_Hi 620"(10':20")
図10 飛翔時間対飛翔高度 |
最大弾道高:Loft_Lo 161 [km] Loft_Hi 306 [km]
図11 弾道側視図 |
Hi - Lo 最大高度差:145 [km]
図12 飛翔時間対加速度 |
図12 に示したように、Loft_Lo では、高度 3.9[km]で加速度(減速)はピークに達するが、Loft_Hi では、通過大気経路長が短いため、着弾するまでにピーク加速度点は現れない。
図13 飛翔時間対飛翔速度 |
再突入最大速度:Loft_Lo 2.943 [km/s](at 高度 = 30.4[km])
Loft_Hi 2.903 [km/s](at 高度 = 27.7[km])
図14 飛翔距離対加速度 |
図15 飛翔距離対飛翔速度 |
弾着速度(着速): Loft_Lo 1.494 [km/s] Loft_Hi 1.84 [km/s]
Terminal Phase については、「首都圏に飛来する弾道」(「ターミナル・フェーズ_Loft_Lo 」及び「ターミナル・フェーズ_Loft_Hi 」)を参考にしてください。
以下続く。
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